自律神経

 先日、セラピストビレッジ主催の多重迷走神経理論(Polyvagal Theory)講座に行ってきた。自律神経とは脳神経系の迷走神経の機能のことで、活動を活発化させる交感神経と、鎮静化させる副交感神経がある。ここで肝といえるのは、交感神経は生まれつき働くが、副交感神経はヨシヨシしてあやしてもらって心地よさの中でやすらぐことを覚えて身につく機能だということだ。私が勤めているクリニックには自律神経の状態を測定する機械があって、1回2160円で交感神経と副交感神経のバランスや、ストレスの状態を数値でみることができるのだが、交感神経と副交感神経のふり幅がストレス耐性の強さとなる。つまり副交感神経のリラックス力を強化することで、ストレス耐性が強くなるということだ。
自律神経
 昔、ジャッキー・チェンの映画かなんかでカンフーの達人がリラックスしてかまえている時の方が相手からの攻撃に素早く反応できると言っていたが、リラックス力を高めることで視野や感受性を広くとることができて、パフォーマンスを高める効果も期待できる。ぼーっとしてる時、脳は普段の20倍働いているなんていう話もある。
 日本人はリラックスしているのを「怠けてる」とか「サボってる」とか「だらしない」とか、いけないことと捉える傾向が強い。最近、瞑想が流行しているが「怠けているんじゃありません、瞑想に取り組んでいるんです」という形にパッケージしなおすことで、大っぴらにリラックスできるというのがウケてる理由のようだ。ほとんどの日本人は子どもの頃から家でも学校でも、リラックスする時間を持つことができず、朝から晩まで追い立てられるように1日を過ごす。ゆっくり休めるのは布団に入ったときだけだ。そのため、副交感神経の機能が十分に働ける状態に育っておらず、結果的にストレス耐性が低くなってしまう。ちょっとしたことでキレたり、パニックしたり、真っ白になってしまったりする子どもが増えているが、一時もリラックスできない環境が背景にあるのではと疑ってしまう。
 ひところ、抱き癖がつくからという理由で、乳幼児が泣いても放っておくのを良しとする子育てが広まったことがあった。赤ちゃんは泣いても泣いてもあやしてもらえず、交感神経の興奮がどんどん高まっていく。そして最後には「もう、これ以上無理です」と神経の電気信号のブレーカーが落ちて気を失う。副交感神経がリラックスした状態で眠るのではなく、交感神経の興奮が最高潮に達してブツっと意識が途絶えるような眠り方を覚えてしまうと、大人になってもそのパターンを繰り返す。本を読んだり、DVDを観たり、チャットをしたり、ゲームをしたりして、興奮状態を強めて強めて寝落ちするのが当たり前の睡眠導入が当たり前になっている人が意外と多い。あるいはアルコールを使って強制的に神経系を麻痺させる手段にでる人も多い。休みの日は朝早くからでかけてめいっぱいレジャーを楽しみ、夜は疲れ果てて倒れるように眠るというのを理想的な休日の過ごし方と思っているファミリーもけっこう多いようだが、一日中家でごろごろして過ごすのも大事なことだという意識を持たないと、日本人のウツ人口はこれからどんどん増えていく気がする。

 ちなみに、ここのところ休むことの重要性に焦点が当たってたのはある人の影響だったことが判明。テレパス能力でそういうことを発信してたらしい。前々からただ者じゃないと思ってたけど、やっぱりばりばりのサイキックなのね。
Shima * 身体 * 17:28 * - * - * pookmark
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