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意識に上げる

 「エネルギーで解放できるものはできるだけ意識に上げずに開放して下さい」というのがうちのクリニックの院長の方針。トラウマ体験などを言葉に出し意識に上げることで、クライアントさんが苦痛を再体験することは大きな負担になるし、かえって傷を深めるようなことにならないとも限らない。本人の中で漠としていたものが言葉を得ることで焦点化され形を成してしまい、大きな影響力を持つようになってしまうこともあるかもしれない。

 

 エネルギーワークで解消できるレベルのものはできる限りエネルギーワークで終わらせるようにしているが、時々「これは意識にあげて本人のOKをもらわないと開放できないやつだ」という感触を得る時がある。例えば、過去の出来事をきっかけにエネルギーシスト(負のエネルギーの塊)とある種のスキーマが同時に形成されている場合。この時、スキーマはきっかけとなった出来事と関連した刺激に反応して活性化する神経伝達回路を脳内に形成している。エネルギーは人の意に従って働く性質があるため、溜めこまれた感情的なエネルギーを解放するだけではなく、スキーマを新しいものに書き換えて別の回路を作らないとエネルギーシストが再生されてしまう。

 

 家族療法を実践している先生から「偽解決」という言葉を習ったことがある。本人が問題解決のためにやっている方法が結果的に負のループを作り出してしまっている状態といったらわかりやすいだろうか。よくあるのは、人生のある時点で効果的だった方法を、周囲の環境・人間関係・自分の状態などが大きく変化したにもかかわらず、やり続けているパターン。親や先生などの権威者に教え込まれた方法を手放せずにいるケースも多い。本人は問題解決のために良かれと思ってやっているのだが、解決につながらないどころか、新たな問題を生じる結果になっていたりする。このような場合は、手を触れたときに感じられるエネルギーシストを解消する前に、言葉によるワークをする必要がある。その方法がもはやうまく機能しない状態になってしまっていることを理解していただき、手放すことを了承してもらって、より健全で効果的な方法に入れ替える。今のその人にとって一番良い方法はクライアント本人にしかわからないから、必ず御本人にたずねて、本人の口から語られた方法にする。言葉にして意志を宣言してもらうことで、エネルギーも意志に添って動き始めるし、脳にも新しい回路が作られはじめる。スキーマはこれまで本人の役に立とうとがんばってきているので、本人からお礼とお別れの言葉を述べてもらってから解放することが多いが、この時、エネルギーシストに閉じ込められていたエネルギーが急激に周波数を上げて天へ帰っていくのが視える。

 

 このようなワークを提供できるのは、ソマティックもサイコロジーもスピリチュアリティも全部OKにして取り込んでいるホリスティックなクリニックならではと思う。それぞれの技法がただ足し算されるだけではなく、相乗効果で何倍にもなるところがホリスティックの醍醐味だろう。

 

 

Shima * 意識 * 17:31 * - * - * pookmark
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